虫歯菌が原因で歯が溶けるのが「ムシバ」ですが、虫歯菌が原因ではなく身近なすっぱい食べ物や飲み物で歯が溶けた状態のことを「酸蝕歯」といいます。
例えばレモンはpH(ペーハー)が2.1ですが、飲んだらスカッとする炭酸飲料はpH=2.2です。レモンとほとんど同じくらいの酸なのですが、砂糖の甘みのため、あまりすっぱさを感じないようになっています。その炭酸飲料に抜いた歯を漬け込んでおくと、1時間後には歯の表面はボコボコになります。
それほどすさまじい「酸」なのです。
pH=5.5より低い値のすっぱさから、歯のエナメル質は溶け始めます。
その他、栄養ドリンクでは種類によりますがpH=2.5くらい、
スポーツ飲料ではpH=3.5~3.8、
飲むタイプの野菜ジュースではpH=3.9、飲むタイプのヨーグルトではpH=4.1・・・などなど
これらの飲料が悪いわけではなく、大切なのはこれらを摂取の方法と摂取後のケアの知識を知り、実践することです。すっぱいものでも体に良いものもありますから、歯のケアを知ればよいのです。
でも、炭酸飲料なんて小さい子の歯にはもっての他。
お子さんには酸性の飲み物をダラダラ飲みさせないでください。
特に眠る前にはあまり飲ませたくないところです。
麦茶などで中和できますので、歯磨きがまだ難しければ、眠る前はせめて麦茶を飲ませた方がよいです。
小さい子が病気の時はそうも言ってられない時もあるでしょうが、なるべくすっぱい口の中を作らない方がよいです。
この酸蝕歯の状態にさらに、磨き残しがあると・・・・、ぞっとします。
歯磨きの仕方ですが、すっぱい物を摂取した後、水やお茶を飲んでください。
それから30分も経つと唾の力で歯がやわらかくなるのが抑えられますので、それから歯を磨きましょう。
すっぱい物を食べたり飲んだりした直後は、歯の表面がやわらくなってしまっていますので、その時点でゴシゴシしたら、エナメル質表面がはがれてしまいますので注意が必要です。
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